「Ara Fell: Enhanced Edition」クリア感想
「Ara Fell: Enhanced Edition (エアラフェル 拡張版)」をクリアしたので感想をば。
どんなゲーム?
開発は米Stegosoft Games、パブリッシャーはDANGEN entertainment。
少年少女がひょんなことから世界を救う冒険に出る、16bitグラフィックが特徴的な”THE 王道JRPG”。
オリジナル作は2016年にリリースされたが2020年3月に内容を拡充させた「Enhanced Edition」に生まれ変わった。
それによりバトルシステム、クラフト、エンチャント、スキル、キャラクター、難易度、その他諸々の要素が大改修・追加され遊びやすさと充実度がアップした。
Steam、GOG.com、スイッチ、PS4、Xbox One、モバイル版が販売中。日本語対応。
[simple_icon name=”youtube”]https://www.youtube.com/watch?v=as7cwkDHKp8
クリア感想 (ネタバレ無し)
結論から述べちゃうと、すんごい良かった。
この作品、各ストアでだいたい1,500円ほどで販売されているんだけど、個人的にはもうちょい高めの設定でもいいんじゃないのって思ってしまう。それくらいプレイ内容もストーリーも充実していた。
プレイ中に幾度となく感じた哀愁(ドット絵育ちなもんで)、満足感とともに訪れるクリア後の清爽感、たまらなかったです……。
そしてなんと言ってもプレイ再開の度に聴くことになるタイトル画面で流れるBGM。染みます。
▷エアラフェルはベビースターラーメン丸だった
一般的なRPGなら拾ったり買ったりした武器・防具を次から次へと装備させていくものだが本作にはそれがない。
装備品は各キャラ全て固定化されており、道中で入手した素材を使って終始アップグレードさせていくという仕様になっている。
もう一つ挙げたい仕様がある。それは戦闘後、パーティーメンバーが全回復するということ。
これらの仕様は人によっては装備を付けたり外したりするRPGとしての面白みが無い、戦闘後全回復はイージーすぎない?と受け取られてしまうだろう。
そう言われてしまえば確かにそうなんだけど、これらの仕様はこの作品にとって非常にプラスの効果をもたらしていると感じた。
そのプラスの正体は、装備品の売買や厳選、戦闘以外でのパーティー管理などに割く時間が必然的に少なくなることによって生じる”テンポの良さ”だ。
この作品のボリュームはいわゆる大作と呼ばれる作品と比較すると、お値段から分かる通り小粒な部類に入る。
もちろんそれは悪いことではなく、制作の規模からすると順当だろう。
ところが、そのような”小粒感”に先述した”テンポの良さ”を加えるとどうだろう。
テンポの良さが作品全体を包括することによって小粒感が良い意味でさらに引き立つのだ。その結果、見事なまでの”小気味よさ”が生まれる。
小気味よさ、それはシャープさだったり要領の良さを指す。エアラフェルは無駄なくスッキリとしており、かつ持て余すことなくスムーズにJRPGを味わえるのだ。
肝心のお味の方はというと、探索、メインストーリー、成長要素、サブクエ等、作品を構成する各々の要素が非常によく出来ていて味わい深いものになっている。
きっと隠し扉を探してみたくなるし、分岐制のクラスチェンジで悩むだろうし、魅力的なキャラ達の行く末が気になるだろう。
一つ一つの要素は小粒だが味わい深く、テンポの良さという調味料によってひとまとめに凝縮され、小粒が故に小気味よく召し上がることができる。
そう、それはまるでベビースターラーメン丸。
通常バラバラにほぐされているベビースターラーメンをぎゅっとひとまとめにしたベビースターラーメン丸。変わらず美味しく、でも食べやすさは格段にアップしている。
……うん、これだ。違いない。
大きすぎず小さすぎず、ちょうどいい感じにまとまっているから食べやすいのだ。
食べやすいだけではない。ベビースターラーメンは老若男女、みんな大好きな国民的おやつだ。
小腹がすいたとき、パーリータイム、酒のお供に、どんなシーンで食っても楽しめる。
何で俺ゲームブログでこんなにベビースターラーメンって書いてるんだろう…。これを書きながらベビースターラーメンを頬張っているとかでは断じて無い(笑)
まぁいいや、とりあえずこれはそのままエアラフェルに当てはめることができる。ストーリーに期待するもよし、ドット絵に惹かれるのもよし、なんなら暇つぶしでもいい。どんな理由で手にとったにせよ、エアラフェルは間違いなく素晴らしいJRPGを体験させてくれる。
最後に。
エンディング終了してタイトル画面へ戻ると「エピローグ」という項目が増えてます。それをプレイせずにエアラフェルは終われませんよ!