なぜ今ドイツで多くのJRPGが作られるのか?

 

興味深い記事がGOG.comに掲載されていた。

記事のタイトルは『 Why are so many great JRPGs being created in Germany? (何でドイツでこんなにも多くの素晴らしいJRPGが作られてるのか?) 』

うん?ドイツでJRPGが多く手がけられているの?

どういうことか読み進めてみよう。

ちなみにこの記事はドイツのパブリッシャーDECK13 Interactiveのプロダクトマネージャー Michael Hoss 氏によるゲスト投稿だ。ドイツのゲーム制作者たちとはこの上なく近しい存在だろう。

まず記事内では数年前のドイツ製ゲームについて触れており、かつてはドライなアプローチで分析的だったとしている。
それ以上の言及はないが、商業的な作品が主流で情熱的な現場ではなかったという解釈でいいのかな?
私が思いついたのはCrysis 1→2→3の流れ…(オープンワールドを廃しレールシューターに路線変更&マルチプレイに注力)

しかしここ数年でインディーシーンが活気づき、興味深いことにクラシックなJRPGにインスパイアされた作品が多く開発されているというのだ。

以降はその理由について語られている。ざっとまとめると…

 

  • ドイツは日本生まれのゲーム、とくにRPG分野がとても浸透していた。
  • そのような環境で育ったインディー開発者たちが若かりし頃の体験や情熱を再現し始めた。
  • それに加え、JRPG・JAA (ジャパニーズ アクション アドベンチャー)はドイツの開発文化とフィットしている。
  • これらのジャンルはドイツの経営分野にもその手堅さが現れておりバランスシートに基づいているため極振りできる。

 

クラシックなJRPG好きが多かったんだね。その上、JRPGの人気が経営面でも間違いないものとして証明されていると。そりゃ作りますわな。

私もSFC時代のRPG好きだなー。子供の頃に触れたものって思い入れ強くなるよね。
タクティクスオウガ、FF USA、天地創造、ロマサガ、クロトリ、RPGツクール、マザー2…←個人的に思い入れがあるやつ抜粋
ドイツの人もこういうの好きだったのかな。ドイツ人と話す機会があったら振ってみよう。(多分ない)

他にはJRPGにインスパイアされたドイツ製ゲームの成功例として『CrossCode』が挙げられていた。
あれなんかもろ”THE アクション JRPG”って感じだよね。ビジュアルがもう刺さっちゃう。

開発中の『Chained Echoes (2021年末リリース予定)』も紹介されている。
これなんかはゼノギアス、幻想水滸伝 2 、FF 6 & タクティクス、ゼノブレイドに影響を受けているらしい。新旧融合ってところか。

 

[simple_icon name=”youtube”]https://www.youtube.com/watch?v=P-Z7DKXX-8U

ドイツでJRPGが浸透していた詳細な理由までは書かれてなかったが一体何が作用した結果なんだろう。何で日本のRPGが入り込む余地があったのか。うーん気になる。

疑問の解決には至らなかったが日本貿易振興機構の2019年のレポート『ドイツのゲーム業界における市場調査と購買者調査』内にJRPGについての言及があった。
それによるとマーケティング面でやはりJRPGファンをターゲットとして考慮しているケースがあるようだ。もはや無視できない層なんですね。

まぁ発祥はどうあれ、こういった形で異文化交流できるのもゲーム文化の良いところ。
私も今後ドイツのゲームをプレイさせていただくし、ジャーマンメタルも聴くし、ビールもソーセージもガンガンいただきますのでよろしくドイツの人!

 

参考・情報元 https://www.gog.com/news/why_are_so_many_great_jrpgs_being_created_in_germany
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/230380db74a469b6/game_market_report20190805.pdf