クリア感想

戦隊ヒーロー シミュレーションRPG「Chroma Squad」紹介

2015年リリースと若干旬を過ぎた感はありますが、最近になってようやく「Chroma Squad」クリアいたしました。今回は「Chroma Squad」をクリア後のインプレッションも兼ねて紹介していきます。

ストーリーのネタバレは避けています!

販売までの歩み

「Chroma Squad」の中身に触れる前に開発会社や販売にまつわる話を少々。

本作の開発はブラジルのインディーゲームデベロッパー「Behold Studios」。過去作としてテーブルトークRPG風RPG「Knights of Pen & Paper」が有名です。

Behold Games は、日本のみならずブラジルでも昔からテレビで親しまれていた戦隊モノの特撮に着想を得て、戦隊ヒーローの特撮番組を作るRPGである「Chroma Squad」を開発するため2013年にKickstarterキャンペーンを開始。無事ゴールを果たし資金調達に成功しました。

その後は2015年にPC向けに各ストアでリリースされるのですが、数日後に日本を含むアジア圏内からSteamストアページの閲覧が不可能になり、購入ができなくなりました。

戦隊モノの版権に絡む法的問題が原因のようで、現在でもSteamから直接の購入はできないものの、公式サイトで販売されているもの($14.99)を購入すればSteam、GOG(DRMフリー)の2種類のキーが入手できます。そのキーをSteamで有効化しさえすれば問題なくプレイできるそうです。

私はGOG.comで購入しました。GOG、Humble Bundleストア は日本からのアクセスでも直接購入可能です。日本語も収録されています。

ゲームプレイの流れ

【チュートリアル】

戦隊ヒーロー番組の撮影現場からゲームスタート。ここで戦闘方法のチュートリアルが始まります。

マス目を移動する一般的なターンバトルなので難しい操作はない

戦隊ヒーロー特撮のスタントマンである主人公たち5人組が勤めていたスタジオから独立し、自分たちの手で思い通りの特撮番組を作るべくインディースタジオを立ち上げる、というイントロ。

チュートリアル終了後、新スタジオ立ち上げの過程で主人公たちのキャラメイキングが始まります。

人外のキャラクターの他、Kickstarterのバッカーも用意されている。ここで決めたら作り直しはできない。

ステータスや外見に様々な違いがある役者を豊富なバリエーションから選択できます。ヒーロー毎にそれぞれクラスが定められており、遠距離攻撃クラス、回復クラスなど役割ははっきりしているので、例えば長所を伸ばし後で装備品で短所を補う、といったようなアイデアもありかもしれません。

役者毎に給料が設定されており、これはスタジオの収支に影響するがそれほど気にする必要はないと思います。

衣装のカラーもお馴染みの5色に縛られず好きなカラーリングが可能。キャラメイキングを終えたら本格的なゲームプレイが始まります。

 

【マネージメント】

スタジオでヒーローたちの装備(小道具)の準備、スタジオの設備類のアップグレード、スポンサー契約などマネージメントができます。ここで準備を終えてエピソード撮影(戦闘)に進み、それで得た収入でまたマネージメントし、スタジオやヒーローを強化していく、という流れでストーリーを進めていくことになります。

マネージメント項目を紹介します。

  • ショップ・・・武器と防具が買える。武器は剣・槍・短剣・斧・ピストル・ライフル・弓があり、どのクラスでも装備できる汎用とクラス固定用がある。防具は頭・胴・腕・靴がある。売却はできない。
  • クラフト・・・敵を倒したときにもらえる素材を合成して、ショップの商品とは別の装備品をクラフトできる。能力値アップがランダムで付加されるものが多い。素材数個で上位素材を作れる。装備品をリサイクル(分解)すると素材が確率で入手できる。
  • マーケティング・・・契約金を支払い、いろいろな会社とスポンサー契約を結ぶことができる。会社によって契約時の付加価値が違う他、ファンの熱狂ぶりを現わすリソースの一種であるファンパワーを消費して、さらに戦闘時の強化が可能。
  • スタジオ・・・スタジオ設備のアップグレードを購入することによって、ヒーローの強化、ファン獲得の強化、敵の弱体化など様々な恩恵を受けられる。
  • メカ・・・戦隊モノになくてはならない要素、巨大メカの頭・胴・左腕・右腕・脚ごとにカスタマイズができる。資金による購入はできず素材の合成のみとなる。
  • アクター・・・ヒーローの装備の付け替え、スキルの設定ができる。スキルはシーズンが進むごとにアンロックされていき、複数のものからプレイスタイルに合わせて選択していく。
  • メール・・・ファンや企業からの申し入れなどのメールが届く。返信内容を選択することができるケースがあり、それによってアイテム贈呈の返礼を受ける場合がある。

    変身時や必殺技の掛け声、巨大メカの名前などもスタジオオプションから変更できる。

【戦闘】

マネージメントが済んだら収録するエピソードを選択。イベントと戦闘が交互に繰り返され、基本的にはボス怪人を倒せばエピソード終了となる。戦闘中のいくつかの要素を紹介します。

  • お題・・・戦闘中はディレクターからのお題が用意され、達成することによりエピソード終了後に観客数が増加する。雑魚を〇体倒せ、ボスを合体技で倒せ、など。達成しなくてもクリアはできる。
  • チーム連携・・・移動した後、アクションするか仲間との連携準備をすれば行動終了。どちらもしなければさらにもう一回移動できる。敵が自キャラ攻撃圏内にいる状態で連携準備し、他の仲間が攻撃開始すると連携攻撃となる。移動中、範囲内に連携準備した仲間がいると踏み台として利用でき、アクロバティックなジャンプにより通常よりも遠くへ移動できる。
  • メカバトル・・・ボスを倒すとお約束の巨大化が待っており、巨大メカで応戦するミニゲームが始まる。素早く動くメーターを適正位置でストップさせると攻撃が成功。攻撃を連続で当てるたびコンボが繋がっていき与ダメージが増加していくが、メーターの適正位置が狭まっていき攻撃難度も上がっていく。コンボ数を稼いでいる状態で防御すれば通常時より多くの被ダメージカット、必殺技を出せば通常時よりも多くダメージを与えられる。

    ストーリーを少し進めれば使えるようになる

 

総評・感想

戦隊ヒーローモノを題材とし、スタジオ経営、戦闘の様子を撮影する、といった一風変わったRPG「Chroma Squad」。

一番プレイ時間を費やすであろう戦闘とイベントが交互に繰り返される撮影パートがとくに面白かった印象を受けました。いくつかの点を挙げると、

  • 戦闘はシンプルな作りのターン制だが、ディレクターからのお題が相当いいスパイスになっており、単調になりにくくなっている。達成するにはなかなか難しいお題もあり、装備品や戦術の研究に迫られることもありカジュアルなだけではないところがグッド。
  • 連携機能は攻撃のみならずヒーロー特有のアクロバティックな移動にも使える点がよく考えられており感動。戦術に深みを出すことに成功している。
  • メカバトルはコンボを繋げようとすると手に汗握る緊張が待ってるが、テンポがいいので苦にならない。
  • テーマソングから感じられる日本愛。

5人全員で連携するとお馴染みの合体技が発動

イマイチだった点は

  • メタ要素がそこかしこに散りばめられており、コミカル路線(たまにシリアス)でイベントは進められる。Kickstarter出資の報酬であろう、バッカーがキャラクターとして出演しているのが目立つ。そこらへんはユニークで面白いのだが、日本語訳が少々わかりにくい箇所があり、なおかつ未翻訳の影響からか Missing Localization と表記され進行に難があるシーンや、テキストが吹き出しからはみ出して読めないシーンが結構な頻度であった。これは日本語設定特有の問題かもしれないことを強調しておきます。
  • 予算が限られているインディースタジオ開発なので多くを望むのは酷なことかもしれないが、戦闘時の派手さに欠けるなど特撮番組としての演出が不足している気がする。あと巨大メカを出すなら合体シーンはいれてほしかった。単体のメカデザインじゃなくてどう見ても何かが変形合体しているデザインに見えるよあれは。
  • 戦闘エリアのロケーションが思いのほか豊富だったが、ほとんど平面ばかりで単調。高低差がもう少しあればさらに戦闘が深まったように思える。

 

というわけでちょっと変わった設定のPRGをやってみたい方、サクッと少ないプレイ時間で一本プレイしてみたい方にオススメです。私はノーマルに当たる難易度で最初から最後までプレイしましたが、クリアまでの時間は12時間程度でした。難易度によって所要時間は増減するかもしれません。難易度はいつでもゲーム内設定で変更できる点はいいですね。

もちろん戦隊愛がある方にもおすすめです。コミカルなストーリーだけではなく、後半からはまさかの展開が待ち受けており、まさに戦隊ヒーローに相応しい熱さがあります。またストーリー中に選択肢が発生し、それによってストーリーが分岐しエンディングも変わるようです。私は1通りしか見ていませんが。

全体的に見ればよくできており、カジュアルなだけではない戦闘要素が個人的に好印象でした。お値段設定も相応と感じました。

演出をもっと取り入れればさらに良くなりそうな感じなので続編をぜひ作ってほしい!

Youtube:https://gaming.youtube.com/watch?v=Vrl2bCBzqRc

 

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