テントを置くだけのパズルゲー『Tents and Trees』が面白い
先月PC版が配信されたTents and Trees（テント・アンド・ツリー）というパズルゲームをプレイしてみたので紹介！
どんなパズル？
Frozax Gamesが開発、販売。2018年リリースのモバイル版が好評を博し、Nintendo Switch版が2023年にリリース。続いて2024年4月にPC版がSteam、GOG、Epic Games ストアでリリースされました。
Tents and Treesは元々オランダのデザイナー、Leon Balmaekers氏が1989年に考案したパズルとのこと。数独やピクロスのようないわゆる「ノノグラム系（お絵描きロジック）」に属するパズルです。
端的に書くと”木の隣にテントを置くだけ“というシンプルな内容なんですが、巧みなルールによる制限といやらしいシチュエーションがそれを難解なものにしています。「これいけるんか…？」と尻込みするような状況下の中、ロジカルなアプローチで見出した突破口を皮切りにバッタバッタとなぎ倒す快感は病みつき必至。そんなTents and Treesをもう少し具体的に見ていきましょう。
ルール
- 縦・横の各列に記された数のテントを全て配置できればクリア
- テントは木の四方に隣接していなければならない。斜めは無効
- テントと木のペアは1組ずつしか成立しない
- テント同士は縦・横・斜めに隣接してはいけない
- テント以外のマスは芝生となる
こんな感じで解いていくよ
実際にどんな感じで解いていくか説明します。上記に貼ってあるステージを例に挙げます。
この手のパズルは正解が一つしかなく一手一手が連鎖しています。なのでとにかく初手が最重要。間違いのない完璧な一手を探すところからスタートです。
このパズルの中核を成すのは”テントは木の四方に隣接していなければならない“というルール。これって逆に考えると”その条件に当てはまらない場所にテントを置くことはない“ということです。まずはそれに該当するマスに芝生を置いてしまいましょう。すると下のような形になります。
これでテント配置場所の候補が視覚的にわかりやすくなりました。下地が整ったところでロジカルシンキングに移ります。
常にヒントとなるのは縦・横の各列に設けられたテント数と上記のルール。それと照らし合わせながら各マスの妥当性を検証していきます。
一番右の縦列に注目するとテント配置数「4」に対し空いてるマスが4マスとなってます。なのでこの列は4マス全てにテントを置くのが正解です。このようにテント配置数と空マス数の差が少なければ少ないほど考えるべきテント配置パターンが少なく済み、結果正解への動線が短くなります。序盤にそのような列を狙っていくとスムーズな攻略が期待できます。
当然ながら縦と横の組み合わせで成り立つパズルなのでどこかの列は違うどこかの列の一部です。その相互性とルールを材料に着実にテント配置場所の候補を絞っていきます。ルールの特性上、隣の列との結びつきが強いので比較的ロジックを練りやすいパズルになってます。序盤が一番大変で、終盤に近付くにつれ楽になっていくので頑張ろう！
ちなみにレベルを上げていくと6×6マスから始まったパズルが1〇×1〇とか恐ろしい数になっていくよ…。
感想
一手一手が補完し合う強い相互性がこの手のパズルの最高に面白い要素だなと改めて感じました。故にロジカルな攻略が成立するし逆を言うと矛盾は許されない。そんな精巧さというか数学的な美みたいなものを味わえます。Tents and Treesに限って書くとテント配置におけるルールが非常に効いてるなと。シンプルなんだけど奥深い、これに限ります。気になる方は各ストアのデモ版を触ってみて下さい。
明記しておきたいのは優秀なヒントシステムが備わってること。現在の状況に合わせた有効打を提示してくれるのでパズル初心者でも安心です。さらに攻略の途中でゲーム終了や別のレベルに移ってしまったとしても途中経過が保存されるのも何気に助かります。
1000面という大ボリュームを誇り、日替わりで変わるデイリーチャレンジも用意されてるため長いことプレイできるのも本作の魅力。ロジックパズルが好きな方はもちろん、そういうものがどんなものか触ってみたい方にもおすすめのタイトルです。
最後に。酔っぱらってるときにプレイすると頭の回路がイカれるので注意！
