『Destroy All Humans! 2 – Reprobed』レビュー | 尻穴破壊神再び
Destroy All Humans! 2 – Reprobed(デストロイ オール ヒューマンズ!2 – リプローブド )をクリアしたのでレビューをば。
👽どんなゲーム?
ジャンル | アクション、アドベンチャー、TPS |
対応プラットフォーム | ・PlayStation®5 (9月15日発売予定) ・PC ・Xbox Series X|S™ |
日本語実装 | 日本語字幕あり |
価格 | 5,170円(Steam通常版参考) |
開発 | Black Forest Games |
パブリッシャー | THQ Nordic |
エイリアンとなり地球各都市で大暴れするコミカルなアクションゲームの続編。本作は2007年にリリースされた「Destroy All Humans! 2」のリメイク作。前作のオリジナル版は日本でローカライズされたが「Destroy All Humans! 2」は未対応でした。

👽レビュー
前作「Destroy All Humans!」の10年後にあたる1969年の世界各国(そして地球以外も!)が舞台。本作の主人公は前作主人公「クリプト137」の後継クローン、「クリプト138」へと変更され(つまり変更は無い)、フロン星人の悲願である生殖器の獲得に成功した。
米国大統領になりすまし人類支配を謳歌していたクリプトだったが、ソ連のKGBに母船を破壊されたことで新たな戦いが勃発する。
と、ゲーム内冒頭のあらすじの時点ですでにクレイジーなニオイを漂わせてる「デストロイ オール ヒューマンズ!2 – リプローブド」は、スケール、火力、グラフィック等、あらゆる面で前作よりもパワーアップしてる。人間をおもちゃのように扱い、街のことごとくを焦土と化すブッ飛んだプレイは相変わらず愉快で、クスッとくる風刺ネタも健在。

個人的に一番良かった点は広さと密度がアップしたことによりステージの探索がさらに楽しくなったこと。街の隅々に隠されたコレクタブル アイテムを集めたり、フォトモードで絶景を収めたりと、街ブラが一段と魅力的なものになった。しかもクリプトの軽快なダッシュとバックパック飛行により散策はすこぶる快適だ。

アメリカ、イギリス、ソビエト等、様々用意されたステージの中で一番のお気に入りは、日本の一都市という位置づけの「タコシマ」だ。日本人としてこれは見逃せない。海外製タイトルらしいトンデモ ジャパンな雰囲気が漂いつつも、目を引く極彩色な風景は散歩してるだけでも楽しめる。社寺、忍者、東京タワー、カラオケ看板など日本の文化をごった煮させた珍妙で美しい街並みは、訪れたプレイヤーの心を鷲掴みにするはずだ。


街ブラにおける”破壊的な”一面も忘れてはいけない。うっとうしいポリスメンやKGBにメテオを降らして建物ごと木っ端微塵に粉砕するのは最高に爽快だし、逃げ惑う人々の肛門にビームを発射し脳みそを抜き取る行為は前作に引き続き私を夢中にさせてくれた。円盤に乗って上空から文明の破壊に勤しむことで、神の境地に至ることだってできる。


つまるところクエスト中のバトルもかなり楽しめる。火力とカオスを総動員させる一騎当千はデストロイ オール ヒューマンズ!ならでは。さらに各種アップグレードを図ることで破壊神っぷりに磨きをかけられる。どの能力も武器も個性的かつ優秀なのでどんどん強化を進めたくなってしまう。アップグレードポイントを稼ぐ楽しみがあるのはいいことだ。



メインクエストやサイドクエストはシチュエーションこそ異なれど、そこで提示されるお題(○○を○個壊せ等)は反復的なものが多く、プレイが進むにつれ単調さを感じる。ミッションの内容そのものは良くも悪くもシンプルなアクション・シューティングと言える。
クエストに関してもう1つ感じたことがある。それは前作よりもシビアな局面が減ったということ。前作はクエストによって難易度の乱高下が激しかったが、今作ではその波が緩やかになってる。といってもボス戦含め骨太な難易度ではあるので噛み応えは十分感じられる。

また、バグに数回遭遇したことを記しておく。いずれも致命的ではないし発生は稀だったものの、SEの無限ループ、カットシーンで選択してないスキンになってる、NPCが空中を歩く、視界エフェクトが戻らない、といった現象を確認。メインメニューに戻ることで解消はされたが興を削がれる可能性がある。後で修正されることを願う。
ここまで書いといてなんだが、なんやかんや細かいことを綴るのはこのゲームに相応しくない気がしてきた。そもそも劇中で繰り広げられる会話の多くはしょうもないことばかり。プレイヤーはきっとクリプトの下ネタやラリッてるヒッピーの言動に冷笑を浮かべる。それがこのゲームをプレイする上での臨むべき姿勢と言えるのかもしれない(笑)。

通行人を空の彼方へ投げ飛ばしたり、尻からビームを注入し頭部を爆発させたり、周囲の人間を強制的に踊り狂わせることができるゲームはなかない無い。それができちゃうってだけで本作をプレイする価値は大いにある。今回は試してないが協力プレイにも対応してるのでバカ騒ぎを倍にすることだってできる。知性の欠片もない知的生命体を操り、エリート気取りの共産主義も資本主義もぶっ壊してやれ!