「Sniper Ghost Warrior Contracts」アルタイ山脈クリア時点での感想

「Sniper Ghost Warrior Contracts」第1のエリア”アルタイ山脈”をクリアした時点での感想をば。一言で言うならば面白いFPSです。

ちなみに私はシリーズ過去作は未体験なので過去作との比較はできません。あしからず。

❏シューター要素

ますコアとなるスナイピング部分から。発見した敵や目標物にマーキングを施すと対象物との距離が分かるようになる。その距離を元に、スナイパーライフルのスコープをゼロインし、緊張感あるスナイピングを味わえるというのが本作の魅力だろう。と言ってもArmaのようなリアル指向なゼロインではなく、行う操作はQ・Eキーを使い距離調整をするのみで、常にスコープ内に表示されている弾道予測ガイド通りに狙えばわりと当たるようになっている。依託射撃や伏せ状態時ならエイミングは安定する。総じてカジュアルとハードコアの中間といった印象で、「遠くの敵に当てるのは苦手だから…」というプレイヤーでもとくに気構える必要なくスナイピングの面白さを体験できる。いつでも訓練場で練習できるのでハードルは低いと言える。スナイパーライフル以外にもアサルトライフル、ショットガン、LMG、ハンドガンといった銃が用意されている。とくにこれといった癖もなくどれも普通に使いやすい。だが、標準でサイレンサー仕様であるスナイパーライフルと違い、それらのセカンダリアームにはサイレンサーが用意されてないので、ステルスが主軸となるこの作品では、やはりメインはスナイパーライフルだ。セカンダリアームはあくまでも敵との撃ち合いが始まった時用で、基本はスナイピングによる見敵必殺であり、それが間違いなく一番面白い。

スナイピングは緊張する反面、ヘッドショットが決まると超気持ちいい。たまに「Sniper Elite」シリーズのようなスローモー演出が入る。

シングルプレイFPSの大事な部分である敵AIに関してはなかなか賢い方だと思う。戦闘に突入するとしっかり遮蔽物にカバーするし、こちらが隠れると射線が通る位置に移動してくる。

❏ステルス要素

この作品の主軸であるステルス。敵の攻撃がかなり痛いため、道中はなるべく見つからずに進むのがベスト。マップにはマーキングした敵の位置しか表示されていないため、敵の見てる方向は目視で確認していくしかないが、身をかがめてさえいればそう簡単に気付かれることはない。草むらやロッカーなど意味ある隠れ場所がちゃんと用意されている点は嬉しい。敵歩兵や監視カメラの索敵能力は”良すぎず悪すぎず”といった印象だが、これらの程度は難易度で変わってくる。私が選択した難易度ノーマルは個人的にはちょうどいい塩梅になっていると感じた。

敵の背後に忍び寄って敵の居場所を尋問したりステルスキルしたりできる

敵は死体を発見すると警戒状態になってしまうので、キルした敵の死体はどこかに隠す必要がある。また、投石やガジェットでおびき寄せた敵をトラップにハメるといったことも可能で、特筆すべき何かが詰まっているわけではないものの、オーソドックスだがステルスゲーとして芯を捉えた遊び方ができるのは好印象。

❏強化要素

敵の死体を調べる、もしくはエリア内で定められたチャレンジやオブジェクトをクリアすると貰える報酬を支払うことで、新たな装備をアンロックしたり、能力を強化できる。

シンプルなツリー制になっている

強化内容は索敵が便利になったり、ドローンやガジェットの機能を増やしたりと多岐に渡る。これらの強化要素が充実してくると、ゲーム後半でバランスが崩壊する恐れがあるが、現時点ではそこら辺はまだ判断できず。ただし、報酬はただ貯めればいいというわけではなく、高位の強化をしたい場合は難度の高いチャレンジクリアが必須となっている。

足跡も可視化できるようになる。

❏マップ

前作「3」はオープンワールドだったようだが、今作はメインメニューから行きたいエリアを選択する方式になっている。最初から全て選択は出来ず、エリア内での目標を達成すれば次のエリアが解放される。マップの広さはどの程度のkm数なのかは不明だが、最初のエリア”アルタイ山脈”に限って言えば、狭くもなく広くもなく、といったところか。敵との交戦距離はおよそ~200mくらいで、あまり開けた所は少なく、自然ゾーンと施設ゾーンがちょうどいい比率で配置されているように感じた。隠し通路や絶好のスナイピングポイントなどが一部用意されており、丁寧にマップ探索をすれば戦術面でアドバンテージを得られる設計になっているようだ。

マップ画面ではミッション内容やチャレンジ項目など必要な情報が全て集約されている

マップ内はミッション数に応じていくつかに区画分けされており、攻略の順番は自由。ノンリニアな攻略が楽しい。

❏よろしくない点

ここまで挙げた部分はどれも好印象ですが、よろしくない点もありました。それはUI関連の操作がコントローラーに最適化されているということ。それはそれでかまわないが、マウス&キーボード操作だとマップ画面での操作がやりづらい。マウス&キーボードユーザー向けの調整もお願いしたい。

❏まとめ

もう少し進めてみないと総評を下せませんが、現時点では普通に面白いFPSといった印象。「絶対プレイした方がいい!」とまでは言えませんが、結構高いレベルでまとまっているんじゃないでしょうか。$29.99という価格設定も適正だと思います。がっつりイベントシーンが入るストーリー物というわけではないので、純粋にシューティングを楽しめるシングルプレイFPS、もしくはステルスゲーを探してる方は購入検討の価値ありですよ。ただし主人公がSFちっくな機能てんこ盛りなスーパーマスクを着用していたりと、リアルな描写とは少々かけ離れているのでそこら辺が気になる方はご注意。