「Rune Classic」クリア感想と開発中の続編「Rune」の新要素を探る
2001年リリースと若干古めではありますが、Human Head Studios制作のアクションアドベンチャー「Rune Classic」のキャンペーンモードを先日クリアしました。
そこで今回は現在開発中のおよそ17年ぶりとなる続編「Rune」の新要素を、Rune Classicのプレイによって把握できた事柄との比較なども交えて紹介していきます。
なお、続編の方のRuneに関しては、リブートの意味を込めてか名称が「Rune」になってしまって少しややこしいので、この記事内に限り「新生Rune」と表記させていただきます。
また、Rune Classicのストーリー内容に関してはリリース後長い年数が経過していますので結末も含め記載させていただきます。
【Rune Classic GOG.comストアページ】
2019/7月追記:新生Runeの正式名称が「Rune Ⅱ」に決定しました。
Rune Classic ストーリー
この作品、世界観は北欧神話をベースに構成されており、北欧神話の特徴でもあるラグナロク(終末戦争)を巡ってストーリーが展開されていきます。
主人公ラグナーは若きバイキングの戦士であり、仲間たちと共に村に祀られるルーンストーンを守護する役目を担っています。このルーンストーンは神オーディンが、ラグナロクを企てる邪悪な神ロキを封印するための結界のようなもの。
しかしロキに魅せられたバイキングの裏切り者コンラックの手により仲間たちは壊滅。ラグナーはオーディンに導かれ、ラグナロクを防ぐため北欧神話に出てくる氷の国やドワーフの国などの様々な領域を巡りながら、宿敵コンラックの後を追うという内容になっています。
最終的にラグナーはコンラックを打ち破りロキの野望を防ぎます。
それでは 新生Rune のストーリーは?
新生RuneのストーリーはRune Classicの結末から長い年月が経過している設定で、すでにラグナロクの渦中にある人間族(バイキング)が7年続くラグナロクを終わらすべく立ち上がります。
Rune Classicのラグナーの活躍から派生する直接的なストーリーというわけではなく、世界観、舞台を共有するリブート作という認識が相応しいかと思われます。
新生Runeはリニア構造のゲームマップだったRune Classicとは違いオープンワールドマップを採用しています。
北欧神話世界では9つの領域が存在し、Rune Classicでもいくつかの領域が登場しました。新生Runeではラグナロクの影響で領域が融合してしまっており、オープンワールド設定にうまく落とし込んでいるようです。オープンワールドの大部分は人間族の領域ミッドガルド(中つ国)になるとのこと。
Rune Crassic ゲームプレイの感想
実は私、Rune Classicがどのようなゲームかも知らずプレイし始めました。北欧神話が絡むお話、という認識しかなく、世界観のイメージからかジャンルは完全にRPGだと勝手に思い込んでいました。
いざプレイを開始すると、このゲーム実にピュアな3Dアクションゲームではありませんか!
まさか段差の淵にぶら下がれたり、垂れ下がるロープをよじ登ったり、家屋の屋根の上に乗ったり、水中を泳いだりすることができるなんて思ってもみませんでした。
古めの3Dアクションを遊んだのがかなり久しぶりだった私特有の感想かもしれませんが、最近のゲームはグラフィックが向上してルートやヒントが分かりやすかったりするものですが、この時代の作品のテクスチャの粗さから生じる「これ用意された足場?関係ないただの岩?」といった悩ましい楽しさや、視点を動かして「とくに何も無さそうだけど、あそこのちょっとだけ出っ張ってる部分ジャンプで渡れそうだな」というようなゲームの進行とは無関係な好奇心が引き出されたりもして、終始アクションゲームとして純粋に楽しんでいました。戦闘は剣・斧・ハンマー類の3種の近接武器を使い分け(投げつけることも可)、盾による防御(一定量ダメージを喰らうと破損する)と武器毎に設定された必殺技を駆使していくことになりますが、一撃の重みが重要とされる調整となっており、両者にらみ合いからの隙を窺いつつヒット&アウェイという戦法が基本戦略となります。
ゴア表現が特筆すべき点で、剣で敵を攻撃するとヒットした部位が切り落とされ、腕などが失われると逃げまどい、首が落とされれば絶命します。ハンマーなどの鈍器で潰せば身体は四散し、敵の身体の一部を拾い武器として使えます。
このゴア表現により攻撃による爽快感という点では概ね成功しているように感じられる一方で、連続で攻撃を加えていくと一定時間主人公が強化される要素(バーサークモード)があれど、地味な攻防な上にボス戦らしい派手なバトルも少ないため、戦闘面では少々飽きやすさが見られました。
やはりこのゲームはバトルよりも道中のパズル要素やアクションを駆使して道を切り開いていくアクションアドベンチャーゲーム、と見るのが正解といった印象です。
一部の箇所で起きるフリーズ、字幕が小さすぎるといった問題点も少なからず存在しましたがクリアまではテンポよく進めることができました。
新生Runeのゲームプレイはどうなる?
新生Runeはオープンワールドを舞台とするアクションRPGと銘打たれており、リニア進行のアクションアドベンチャーでRPG要素はほぼ無かったRune Classicとは方向性が大分かけ離れているようです。
大幅な進化が見られるのは戦闘面。まず武器種が増加しており従来の剣、斧、ハンマー/メイス、盾以外にも弓、槍、素手での戦闘が可能となっています。これらはクエストやクラフトで得られるようです。
次に大型の敵との戦闘。北欧神話といえば巨人族も重要なファクターですのでラグナロク感が増しますね。巨人の他にもドラゴンなども登場します。
重要な新要素としてバイキングらしく船での航海があります。航海といってもどの程度の水場が用意されているか分かりませんが(海ではなく川程度かもしれない)、オープンワールドの探索に深みをもたらしてくれそうな要素と言えそうです。
他にも現時点で公開されているトレーラーやオフィシャルサイトから判明している要素などを並べてみました。
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- 3人称視点。
- ゴア表現は健在。自分が腕などを失った場合、回復ルーンで再生させることができる。
- Rune Classicでの回復手段のひとつでもあった豪快なトカゲ食いも健在。かぶりついた後投げ捨てるモーションも変わらず(個人的に嬉しい!)。
- バーサークモードも健在。
- 盾はやっぱり壊れる。
- 盟約を結ぶ神を選択。オーディン、ロキの他ヘル、フレイア、トール(ソー)など。盟約する神によって特性が変わる。
- キャラクターメイキングでは男性の他に女性も選べる。
- オフラインでのシングルプレイの他にPvP/PvEサーバーの選択が可能。
- ユーザーがサーバーを建てることも可能。
- サーバー人数の目標は64人。
- ローカルサーバーセッティングも可能。
- ボイスチャットを実装。
- ギルドを組織できる。
- 通貨と商人が存在する。
- 船はクラフト可能で最大8人乗りまで用意されている。
- オープンワールドサイズは約3㎞×3㎞。
- シングルプレイからマルチプレイへのデータ持ち込みは不可。
- 動物に騎乗できる。
- 昼夜のサイクル、天候の変化。
- 低体温症はあるが飢えや渇き要素はない。
- スキルツリーもしくは世界の探索によってクラフトアイテムのレシピを増やす。クラフトには資源の採集と金床が必要。
- MODツールは提供したい。
今年のE3での試遊も予定されている新生Rune。E3で全貌が明らかになるのでしょうか。GOG.comでのリリースのアナウンスにも期待したいところです。
Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=meuYHptcZmM
参考、情報元 Rune公式サイト