パズルADV『COCOON』 クリア感想
LIMBOとINSIDEのリード・ゲームデザイナーJeppe Carlsen氏が手掛けるパズル・アドベンチャーゲームCOCOONをクリア。
無機的なものと有機的なものが融合した不気味な世界観に終始魅了されました。その不気味さを引き立てるアトモスフィアなサウンドも抜群に👍
LIMBOやINSIDEで見られるようにゲームプレイ中のテキストは排除されており、操作キャラの名前から行動の目的まで全てがプレイヤーの想像に委ねられてます。ゲームのメカニクスに関する説明も無いので体当たりで覚えていくしかありませんが、直感的に把握できるようギミックが配置されてますし、オブジェクトの造形も分かりやすいので説明が無くても全く問題ありません。そういう中で世界の構造を学んでいくのも楽しみの一つだったりします。
肝心のパズル要素ですが、端的に書くと「オーブ(球)を持ち運ぶ」という行為が中心になります。その持ち運びの障害となる道中のパズルを解いていき冒険することになりますが、その鍵となるのはオーブの仕組みを利用すること。その仕組みはざっとこんな感じ。
- オーブは全部で4種類。持ち運んでる間だけオーブに備わる固有能力を使える
- 一度に運べるオーブは1個だけ
- オーブは定められたポイントにしか置けない
- オーブを特定ポイントに設置することでオーブに内包された別世界へ移動できる
シンプルながらそれらの仕組みをとことん煮詰めていく形でパズルが発展していきます。例えば、とある世界で起こした現象をオーブを通して別世界に干渉させたり、オーブを他のオーブ内に置き去りにすることで事実上複数持ち運んだりとか。そのユニークな解き方に「なるほど~」と思わず唸ってしまいました。目新しいものを探してる方はぜひチャレンジしてほしいタイトルです。
パズル難易度は程よい感じで、難しくなく、かと言って易しいわけでもなくといった印象。解き方に幅があるわけではなく、正解は一つのみとなってるため冷静にフローを練ればいけるって感じ。
最後にボス戦にも触れておきます。道中の節目でボスと対峙することになりますが、ボス戦ではパズルシーンとは違い反射神経を要します。形態変化して攻撃パターンやステージ構造が変わったりとしっかり作り込まれてるのは素晴らしいんですが、そのシーンだけ急激なアクション偏重に方向転換させられるのでピュアなパズルゲームを期待してた方は面喰らうかもしれません。そう、私のような…。