Deep Diving Simulator クリア感想

潜水シムゲー「Deep Diving Simulator」をクリアしたのでその感想をば。

Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=0--wq8KubEM

概要

感想に入る前にまず作品の概要から。開発元Jujubeeは、「KURSK」という史実を元にした潜水艦アドベンチャーゲームを以前に制作しており、そのノウハウを活かしたのでしょうか?2作連続で潜水テーマのゲームを出してきました。

この作品「Deep Diving Simulator」ではプレイヤーは潜水士となり、海に眠るお宝を探し出したり、汚染物質に冒された海洋生物の救出などを通じて、経験値を稼ぎ能力をアップさせていきます。そして新たなギアや、新たなロケーションをアンロックしていき、さらなる探索に臨みます。一部、危険生物を銃で追い払ったりすることは可能ですが、戦闘要素はありません。

シミュレーターといってもプロも唸るガチガチのリアルを追求したものではなく、カジュアル寄りな味付けとなる一品です。日本語字幕に対応。

クリア感想

私は十分楽しめましたが、これは人によって評価が分かれそうだな…といった印象を受けました。というのもこのゲーム、向き不向きがあるかと思います。

向いている人
宝探し大好き!・物集めをコンプリートしたくなる・シンプルなことをもくもくと続けられる・海が好き!・癒されたい…
向いてない人
ノロい動きにストレスを感じる・単調作業が苦手・敵をブッ○したい!

楽しめるかどうかは、この作品を構成する要素である”海中ゆえの不自由な移動”、”単調作業”が受け入れられるかどうかにかかっていると思います。

この2点、ちょっと詳しく触れてみます。

まず海中を遊泳することになるので地上を歩くのとは勝手が違ってきます。つまり、操作性に多少の不自由さが生まれるわけです。動きはノロく、慣性がかかるようになっていますし、急浮上すると減圧症で酸素ゲージ(一般的なゲームのライフゲージに相当)にダメージが入ります。

さらに海中には獰猛な海洋生物や機雷などの危険要素が用意されています。そのため目当ての場所へスムーズに行けないというストレスが生まれます。場合によってはこれらのせいでゲームオーバーとなる可能性だってあります。私も最初は少々不満を覚えることがありました。

ですが、この不自由な要素に関しては、レベルアップによる能力値上昇により改善されていきます。移動スピードが速くなり、危険に対する察知能力が高まり、ライフゲージに相当する酸素残量が増えていくので、徐々に快適になっていくことでしょう。また、危険要素は設定で無効化できる(アップデートで追加された)ので、探索のみに集中したい方もご安心を。

2つ目、プレイが単調。

やることと言えば、収集物と汚染された魚を目視または探査ソナーで探し出すこと。基本的にはこの2つだけです。ゆったりとした時間が流れる海中でこれらを黙々と続けるのは退屈と捉えられるかもしれません。人によってはマイナスポイントでしょうし、意義を見出せない方もいるかもしれません。

ですが、その過程で隠された部屋を見つけたり、驚きのロケーションを発見したりといったワクワク要素が用意されています。そして海中は美しく神秘的で、多様な海洋生物が存在しています。私はゲーム内で”探索し、何かを発見する”というワクワク要素が大好きで、それを満たしてくれる内容であったため、「Deep Diving Simulator」を大いに楽しめました。私はこの部分がこのゲームの核だと考えます。

端的に言ってしまえば海中で物を拾い集めるだけのゲームなのですが、探索と収集が好きな方には十分お勧めできる内容となっています。シンプルな構成のシンプルなプレイ内容ですが、決してやっつけで作った作品と言うわけではなく、高い品質が保たれているカジュアルゲームと捉えるべき作品かと思います。”シミュレーター”ではないと思いますが…。

まったり、だけど適度にスリリングで、気楽に宝探しをやってみたい方はぜひとも触れていただきたい。次のステージにどんどん行ってみたくなるはずです。また、物集めをコンプリートするのが好きな方はきっと満足できるはずです。

プレイ時間はクリアまで7~10時間ほどですが、一周目を終えるとレベルを引き継いだ状態で最初から始められる「ニューゲーム+」が選択できるようになるので快適なリプレイ性が確保されています。定価がほぼ2000円ですが、私は値段相応じゃないかと感じています。個人的に進化した続編をぜひとも見てみたいと思える一品でした。

最後に不満点を1つだけ。ゲームプレイに直接絡む不具合にはまったく遭遇しませんでしたが、私がプレイするGOG版では実績が途中から一切解除されなくなるという現象が起きました。序盤は普通に解除されていたのでおそらく何かしらの不具合が起きたのでしょう。Steam版でも同様の現象が起きるのかは不明ですが、これはちょっとだけ残念でした。