【DNA】 自分のハプログループを調べてみた
今年2022年、ヒトゲノムの”完全”解読が果たされた。というわけで記念に(?)自分のDNAを調べてもらった。キットに唾液を入れるだけなのでらくちんなのです(調べてもらう側は)。解析結果はスマホの専用アプリからいつでも確認可能。
今回行なったのはハプログループの調査。ハプログループとは平たく書けば人種の分類みたいなもの。それを調べることで、自分の祖先達がどこからどういう道のりで移動してきて、現在の自分はどのタイプに属してるのかが分かるというわけです。
DNAを解析することで先天的特徴や疾患リスク等、実用的なデータも知ることができますが、そこらへんはそのうちやってみるつもり。1、2か月ほど前に日本でも全ゲノム解析キットが登場したんですが、そちらは高額なのでちょっと躊躇してしまいますね。興味はありますが…。
では本題。まずは構成民族の内訳。わたくし あまがやは日本人87%、朝鮮民族12%、その他1.0%で構成されてました。この比率で言うとTHE 日本人ということみたいです。
次にハプログループ。これは母方と父方の2通りに分類できます。
母方の場合はミトコンドリアDNAを用いて分析します。ミトコンドリアDNAは母からしか受け継がれないので、母方ルートを辿っていくことが可能。これをずーっと辿って行くと、アフリカの女系祖先、通称ミトコンドリア・イブに行き着くいうのはよく知られる話でしょう。父方の場合は父からのみ受け継がれるY染色体を用います。
母方のハプログループはD4でした。Dのサブグループですね。ルートで言うとL→L3→M→Dとなり、南アフリカ→東アフリカ→南アジア→東アジアと移動してきたグループです。
D4は日本人で最も多いグループで大和民族と朝鮮民族に高頻度で観察されます。長寿の傾向がある遺伝子のようです。
父方はO1b2でした。こちらはかなり複雑ですね。男は戦いや狩猟でたくさん移動するからでしょうか?詳細は省きますがアフリカをうろちょろして南アジアへ行き、その後中東へ移動し、またアジアへ渡ったといったルートでした。
O1b2は稲作を伝えた弥生系と推定されてます。日本人男性の約30%が持ってるそう。縄文の血が濃いアイヌ民族には見られないので弥生時代以降の渡来系のようですね。
よく縄文系か弥生系あなたはどっち?みたいな話ありますよね。あれ現代日本人を形成した人種の混血に関する二重構造モデルという説から来てるんですけど、最新の研究だと三重構造を示す証拠が日本の研究チームによる論文で発表されてたりします。第三の人種は古墳人っていう渡来系のようです。
論文→https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.abh2419
DNA解析で新たな説が登場したり、また通説を裏付ける証拠になったりと、近年歴史学、考古学にこれ以上ない科学的証拠が加わってきています。人間だけじゃなく食物や動物のDNAも対象ですからね。そういうものから古の様子が見えてくるのってわくわくします。
ちなみにDNAは最小にして最大の「個人情報」です。検査の際はちゃんとよく考えてから実施しましょう。