ダンジョンをシージする #6

前回からの続き。今回で最終回となる。

第7章 王と城

ドレーグの村の出口近くでドレイクと戦闘中だったゴクーアというドレーグ戦士の加勢に入る。戦闘後ゴクーアからセックが古のドラゴンをドラゴンラースという場所から解き放とうとしている、という話を聞きドラゴン討伐のサブクエが開始。エッブ城へと向かう道の途中、分かれ道を南へ行きドラゴンラースに突入。奥に鎮座する巨大な竜、スコーチと対峙。こいつが古のドラゴンか。
近距離では上体をプレスして繰り出す衝撃波、遠距離には火炎のブレスを吐いてくる。ライフ値が脅威の2万超えだが雑魚は周りにいないので回復さえ怠らなければそこまで苦戦する相手ではないと思う。
ドラゴンラースの奥には宝物庫がある。スコーチを倒しエッブ城へと向かう。道すがらモンスターと戦う王国騎士の姿が。王の捜索をしているらしく協力の要請を受けた。こいつの名は領主ボリンガー、強靭性37、敏捷性22、知性13というなかなかのナイスガイ。タダならいくらでも仲間にしてあげる!城下の廃墟となった集落を進みようやくエッブ城へ到着。城手前を右手に進むと生け垣で構成された迷路のようなサブダンジョンがあったのでいくつかお宝ゲット。城内はセックの戦士団やモンスターがわんさか。高低差や格子越しを利用して遠距離攻撃を有利に運用できそうな箇所がいくつかあり、弓使いがパーティーにいないことが非常に悔やまれる。誰かしら弓スキルで育成しときゃよかったかな~。

城内や城壁を駆けずり回り、リフトを使い地下牢獄へと降りる。牢獄を探索中、囚われていたエッブ王国の国王コーンリドを発見。驚くことに扉はとくに施錠されていなかった(笑)。普通はどっかで鍵見つけたりするのがお約束だが…思い返せばこのゲーム、そういう小細工は今まで一切ないな。チビでハゲでデブだった我らが国王コーンリドから今回の騒動の経緯を聞かされる。
300年前、伝説の第10部隊はセックとその君主ゴームを葬り、生き残ったセックに呪縛の呪いをかけ地下深くに封印した。ところがメリックが持つ呪縛の杖が盗まれたことにより封印の力が弱まりセックは蘇ってしまった。セックは城の者たちを皆殺しにし、王はあとで拷問にかけられるべく生け捕りにされていたとのこと。

王からスターキーを手渡された。これは城に隠された秘密の部屋「星の間」へと入るための鍵だ。そこには帝国時代の神聖な遺品が隠されており、その力をセック共も狙っているようだ。一行は遺品を手に入れるため星の間へと向かう。

第8章 星の間

城の地下牢のさらに奥へと進む。どんだけ犯罪者収監するんだよっていうくらい広いなこの牢獄は…。とある独房の壁で見つけたボタンを押すと部屋中央の床の蓋が可動し、その先には秘密の地下エリアが。
そこには囚人が3人おり、セックの襲撃による混乱の最中ここを見つけて逃げ延びたらしい。この隠しエリアでは3人から当時の話が聞けるくらいでとくに目ぼしいものは見つからなかった。
正ルートとは関係ない発見ではあるが、こういうものが用意されているのは探索の喜びを感じるし、この作品が丁寧に作られた証じゃなかろうか。収監されている身分のくせに牢の中で商売しているアインの店で支度を済まし先に進むと、捕らえられていた看守スワニーを発見。星の間の場所を吐くようセックに拷問されていたそうだが口は割らなかったそうだ。
この男、自分のことを「スワニー君」と呼び、拷問に耐えたことを幼児退行したかのような喋り方で自慢しだしたかと思えば、こちらをセックと勘違いしいきなり襲いかかってきた。
おそらく拷問のショックで頭がイッちゃったんだろう。
スワニー君を倒すと”スワニーのクラブ”というユニーク武器が手に入った。装備に必要な強靭性48、攻撃力150~180のなかなかの強武器だがこのパーティーにはまだそこまでの強靭性に届いている戦士はいなかった。スワニー君そんなにレベル高かったのね…。スターキーの設置場所を見つけ星の間へと無事到着。星の間に置かれた4つの女神像を動かしていくと中央の巨大な円形の装置が動き出し、帝国の遺産が入った宝箱がいくつか出現。
宝箱の中には豪華な付呪効果が付いた強力な武具などが納められていた。だが、正直なところ現装備よりも強いというわけでもなく、かなり微妙なラインナップであったためインベントリへとお蔵入り…。
ひょっとして宝箱の内容はランダムなのかもしれないが、現装備に不満は無かったし、ロードを繰り返すのも面倒だったのでそこは未検証である。

第9章 迷宮攻略

星の間を出ると最終章である第9章へ移る。章のタイトルは”迷宮攻略”だが英語名だと”Dungeon Siege”、つまりこのゲームのタイトルが最終章タイトルとなる。これはクールな演出!牢獄の壁に空いた大きな穴から最終ダンジョンへと突入。この先のダンジョンから復活したセック共は攻めてきたのだろう。

ダンジョン内はマグマ沸き立つ、最終ダンジョンに相応しい場所だった。まさか一介の農民だった主人公モヒ太がこんなところまで来る羽目になろうとは。ただ言伝頼まれただけだったのに…。
というかこんなモンスターの巣窟の上に城建てる普通?ダンジョン内の構造はシンプルでほぼ1本道。しかしセックの猛攻がとにかく凄まじい。なぜかやたら領主ボリンガーが狙われる(笑)最深部に到達するとセックの君主ゴームが待ち構えており、ラストバトルに突入。BGMが素晴らしい。
ゴームの攻撃はたしかに強いが、雑魚は湧かないのであまり固まらないようにパーティーを配置しつつ攻撃すれば倒せる。と思いきや倒れたはずのゴームが復活し第2形態へと変貌を遂げ、同時に雑魚も湧いてしまう。
ん?ゴームの姿をよく見ると下半身がなく、腰から炎のようなオーラを噴出し宙に浮いている。
こ、これはまさか…ゴームにとって脚が飾りだったのかどうかは定かではない…。
雑魚は無限湧きではないので落ち着いて処理。ゴーム第2形態のライフが少なくなってくると肉体を捨てたオーラ体のような第3形態へと変身。だがゴームのライフは回復するわけではないのでそのまま一気に押し込んで撃破。
やたー!ラスボスたおしたー! さーてエンディング…と思ったのも束の間、突然画面が真っ暗になりタイトル画面に戻される。これは一体…?
調べてみたところSteamレビューで指摘されていたが、Steam版はラスボスを倒した瞬間エンディングをすっ飛ばしてタイトル画面へ戻る仕様なようだ。私が今回プレイしたのはGOG版だが内容はSteam版と同一なのだろう。

というわけでダンジョンをシージし終えた。いやーシリーズ初挑戦だったが面白かった!
このRPGはNPCやパーティーメンバーとの重厚な会話や選択肢などを重要視するような作品の真逆に位置するような作風だった。ひたすらダンジョンの攻略と戦闘に重きを置いた作りになっており、その潔さが逆に遊びやすさに繋がっている気がする。キャラステータスや成長システムが極力シンプルなものになっている点も取っつきやすくて個人的にお気に入りのポイントだ。
パーティー人数が多くなってくるとRTSのように戦闘を運べるのが特徴的で、私の場合は多少ゴリ押し気味だったものの、慎重さが必要になってくる高難易度だとおそらくRTS色はさらに強いものになるだろう。
サブダンジョンがいくつも用意されてはいるものの全体的にずっと1本道で、町に戻ったりする機会が無いのは少し寂しい気もしなくはないが遊びごたえは十分だった。
特筆すべきは何と言っても完全シームレスだということ。ダンジョン、町、屋外フィールド、全て一切ロードを挟まない。ロードはセーブデータを読み込む時だけ。ずっとプレイしてると忘れがちだけどこのおかげでテンポよく楽しめてたんだよなぁ。

Steam、GOG版ではアクセスできないがウトラエアン半島編というマルチプレイヤーモードが本来導入されており、それがかなり面白いらしい。残念だなー、あったらプレイしてたのに!アランナの伝説という追加コンテンツもSteam、GOG版では手に入らない。本当に残念だが仕方がない。

とにかく今プレイしても全然楽しめる一作であることには間違いない。クラシックだからと敬遠しているゲーマーさんにこそ手にとってもらい”ダンジョンをシージする”普遍的な面白さを体験していただきたい。