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かつてGOGに拒否された「Grimoire: Heralds of the Winged Exemplar」無事リリース

    
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かつてGOGに拒否された「Grimoire: Heralds of th...

たった1人で20年の月日を費やし開発されたウィザードリィライクなRPG「Grimoire: Heralds of the Winged Exemplar」が今月12日にGOG.comでリリースされました。

私はその事を知り、あることを思い出しました。それは今年2月に発覚した、GOGがGrimoireの販売を拒否していた件。GOGが心変わりして無事リリースに至ったのは何よりです。過去の話を蒸し返すのはナンセンスですが、当時の出来事をこの機会にちょっとまとめてみましょう。

□Grimoireはニッチすぎる

まず「Grimoire: Heralds of the Winged Exemplar」がどんなRPGなのか知っておくことが必要。動画を見ればそのクラシックすぎる雰囲気が伝わるはずです。

Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=6E57guhizdM&feature=emb_logo

Grimoireは2017年にSteamでリリースされ、2018年末頃にコンテンツ追加によりバーション2へとバーションアップ。その際に値下げによる価格改定とともにPDFマニュアルも配布されました。精力的な開発を続けた結果、リリース当初の頃よりも作品のQOLは向上し、同時にファンからの支持も高まっていきました。

そして今年になり、開発者であるCleveland Mark Blakemore氏は、GOG.comでのリリースのため完成度を高めたGrimoireを提出しました。実はGrimoireのGOGリリースは、GOG側から何年も前から打診されていたものでした。

ところがCleveland Mark Blakemore氏のもとに返ってきたメールにはショッキングな内容が…。

Hello,

I’m sorry for late reply.

Thanks a lot for your submission and your interest in GOG.

We’ve taken a look at Grimoire, it looks like a rich RPG game, with complex combat, deep lore, fun mechanics and simple, yet eye-catching retro graphics.

Unfortunately, however, we feel that the game would not be a good fit for GOG, as we think that it appears to be too niche and a bit too small in scale in terms of production value for our users, which means that we aren’t confident in its release potential on our site.

For these reasons I’m afraid we will have to pass on Grimoire: Heralds of the Winged Exemplar.

If you have any other games in the future that might be a better fit for GOG, please let us know, and hopefully we’ll be able to work together.

Regards, Dr Cat

早い話がGrimoireのリリースを拒否されたわけですが、その理由がまたなんとも不可思議。”GrimoireはニッチすぎてGOGのユーザーにフィットしないから“。

うん…たしかにニッチです。大衆向けではないことは明らかで、こういうのが好きな層にしか売れないのは理解できるところ。でもこのコメントがGOGから発せられたというのが一部のゲーマーにショックを与えました。「どこよりもニッチでオールドな作品を取り扱っているGOGがそれを言うの?」と。

このメールが2月6日にRPG CODEXフォーラム内で公表されると(現在は削除済み)、翌7日にGOGフォーラムでこの件についてのスレッドが立ち上がりました(現在は書き込みロック)。当然ショックを隠し切れないコメントや、怒りを露わにする声が多く寄せられる事態になりました。

その後は一部のメディアがこの件を報じた程度で、大した騒動にはとくになりませんでした。このことを報じたONE ANGRY GAMERによると、GOGでのゲーム監理方法を変更するという通知がインディー開発者達にされていたようで、それに起因することだったのかもしれません。

どういった経緯で今回のリリースに至ったのかは不明ですが、何はともあれGrimoireがGOGで無事リリースされたのはめでたいことです。数々の作品のリリースの裏側には我々が知る由もない大変な苦労が隠されているのかもしれない、というお話でした。

「Grimoire: Heralds of the Winged Exemplar」は日本時間で来年1月2日PM11時まで25%オフとなる$7.49で販売中ですよ!

参考・情報元 ONE ANGRY GAMER GOG.comフォーラム

Comment

  1. 山の中 より:

    ご無沙汰しております。
    そんな事件(?)が有ったのですねえ
    サイトのUser reviews の数もすごいことになってますな

    ニッチだろうがなんだろうが、どんなゲームでも(ほとんど)OKな点ではSteamは勢いがあるって所でしょうか。
    でも、(実際にSteam使ってみて良く分かったのですが)GOGの場合は厳選されているだけ有って、ハズレがほとんど無い(皆無とは言いませんが)
    まあ、このゲームに関しては、GOGのリジェクトの判断は?ですけども。

    私は・・・日本語字幕が付いたら買おう(無理だろうなあ)

    • あまがや より:

      毎度お世話になっております。
      ニッチではあるかもしれないけど多少話題性に富んでいるGrimoireでも蹴られたってことは、実は日々かなりの数のタイトルを審査で落としまくっているんじゃないかと推測してしまいます。

      >GOGの場合は厳選されているだけ有って、ハズレがほとんど無い

      これはまったくその通り!もっと支持されるべきポイントですよ!

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