BioWare新作「Anthem」のSFXサウンドメイク術に迫る
サウンドファイル ダウンロードサイト「A Sound Effect」にて先月リリースを迎えたBioWare製の新作RPG「Anthem」の”SFXサウンド”に関するインタビュー記事が掲載されていました。ここ数年あまり触れていませんが、わたくしDTM趣味もございまして、当該記事でBioWareのSFXスーパーバイザー Michael Kent 氏がとても興味深い話をされていたので取り上げてみました。
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- Mass EffectとDragon Ageの中間のような、SFとファンタジーとリアリズムのハイブリッドサウンドを目指した。
- 独自開発のミキサーとFrostbite3のHDRオーディオシステムでクリアなミックスが可能になった。
- ジャベリン関連のサウンドはフォーリーサウンド(擬音)、フィールドレコーディング(自然環境音)とかいろいろ使った。各ジャベリンごとに作ったので共有サウンドはない。コロッサスはダンプトラックっぽさを出すためジャンクヤードで金属を粉砕した音を使ってる。
- 複数のオーディオデザイナーが作る様々なサウンドは、ライブラリ内の同じオーディオソースを使ってるので同じユニバースにフィットする。面白いサウンドを得るために焼いたベーコンからヨーグルトまでをも使った。
ゲーム作品の音楽ってトラックの出来とかは話題に挙がりやすいですが、SFXのサウンド(効果音とか)って一般的にはあまりフォーカスされない部分ではないでしょうか。でもSFXって作品に”色”を付ける大事な要素で、注目に値する部分じゃないかなと思っています。
Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=DPf-EATqFng
使用プラグインやシンセ等
この部分はクリエイター向けの情報。
- サウンドデザインにおいてAbleton Liveを最もよく使った。ほぼ全てにおいてiZotopeのRX7を使った。
- AudiorityのGrainspaceをUI関連のサウンドに使ってる。
- Serum FXとLiveのオートフィルタでオーディオソースをいじり異世界サウンドを作った。
- ヘヴィでパンチの効いた感じを出すためにreFuseのLowenderとBOOM LibraryのEnforcerを使った。
- Sonic AcademyのKICK2は幅広い用途に。
- Native InstrumentsのReaktorでユニークな音作り。
- Make Noise DPO(オシレーター)、Rossum Electro-Music Assimil 8or(サンプラー)、SOMA Laboratory LYRA-8(シンセ)を使った。
DTMやる方ならわりとよく聞くであろうプラグインが使われているのが分かります。アウトボード類は個人的に初めて聞いたものが多いです。SOMA LaboratoryのLYRA-8はすごい面白そうです。
Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=stcPXtIQPO8
このインタビュー記事は実際に使われているツールにも触れているのでとても参考になります。興味ある方はこちらから記事全文を確認できます。
参考・情報元 https://www.asoundeffect.com/anthem-sound/?utm_source=A+Sound+Effect+mailing+list&utm_campaign=ebfa08c9cb-EMAIL_CAMPAIGN_2019_03_06_01_21&utm_medium=email&utm_term=0_27a39a7d90-ebfa08c9cb-146261665&mc_cid=ebfa08c9cb&mc_eid=fa9e9bc03f