狂気のヒドゥンオブジェクト『Looking for Aliens』クリア感想

うおおおお! 「Looking for Aliens」クリア!

発狂寸前でした。

どんなゲーム?

指示されたブツをポイント&クリックで探し出すヒドゥンオブジェクト ゲーム。

地球や宇宙を舞台に、エイリアンや様々な証拠を探し出すコミカルなストーリーが特徴。

開発はカジュアルなストラテジー作品を多く手掛けるYustas Games Studio。本作はSteam、GOG.comで配信中。

ゲーム紹介トレーラー

クリア感想

この作品を説明するなら”ウォーリーをさがせ!みたいなゲーム”、と書くのがもっとも伝わりやすいだろうし手っ取り早い。大量に、そして緻密に描かれたキャラクターやオブジェの中から指示された人物や目標物を探し出すゲームだ。

各オブジェはインタラクトすることで扉が開いたり、位置を変えたりと動的な変化が起きるようになってる。そういったところに目標物が隠れてるケースも多く、山積みになってる箱をしらみつぶしに開封したり、大量に設置されてるテントを1張りずつめくっていくのは作業的と言える。

ただし、各目標物にはヒントとなるものも一緒に提示されてるため、ある程度の位置を把握することは可能。本作は日本語に対応してないため、そのヒントの解読には英語を読む必要があるというのが若干ネックだが、数撃ちゃ当たる戦法で人差し指を犠牲にすればいずれ正解に行き着く。

まぁ、指への負荷は実際のところ大したものではない。ちょっと面白いと思って大げさに書いちゃっただけ。FPSやクリッカーゲームをプレイしてる方がよっぽど指が疲れる。実は本作をプレイしてて本当にやられてしまう部位は指ではなく脳なのだ。

本作で用意されてるステージは全25レベル。各マップで指示される目標物は1つではなく、いくつも存在する。各ステージに設けられた目標数を達成することで次のステージがアンロックされるという仕組みだ。

最初は楽しかった。緻密に描かれたキャラクターがもぞもぞ動いてる様子は視覚的にも賑やかで、ステージ内を調査し「おお、こんなところも動くのね」といろいろな発見をしていくのが新鮮だった。

ステージを進めるにつれ当然難易度は上昇していく。本作における難易度上昇とはステージ内の情報量の増大を指す。キャラクターが、オブジェが、序盤とは比較にならないほど増えていく。いつの頃からか新たなステージを目にする度、私はマウスから手を放し両手で頭を抱えるようになっていた。この中から探せと言うのか…と。

実際にはこのスクリーンショットの何倍も広いからね

この物量の前ではヒントなどもはや当てにならない。気付けば私は心を無にし、目に映るものすべてを潰していた。白目をむいて一体何を見ていたのか、今となっては何も思い出せない。唯一脳裏にこびりついてるのは「カチッ…カチッ…」という終わることのないクリック音と、意識を取り戻した際に走った首と肩の痛みだけ。私の脳は確実に蝕まれていた。

カラートーンを絞っており目に配慮してる点はさすが

おそらくプレイヤーの脳を破壊してしまうという副作用を孕んでることは開発側も分かってたはず。その証拠に、肥大化する悪夢のようなステージをいくつか続けると、箸休め的な軽量級ステージをひとつ挟んでくるという構成にしている。これにどれだけ救われたことか。アメとムチで自身が調教されてることに気付いたのはクリア寸前まで来た頃だった。

ズームすると一体ずつ異なる人物だということがわかる

「Looking for Aliens」は緻密に描かれたステージ内を脳がぶっ壊れるほど探索できる、挑戦的なヒドゥンオブジェクト ゲームだった。その物量はもはや狂気的とも言えて後半はちょっと怖くなっちゃったけど、箱庭的な活気あるステージは眺めるだけなら楽しい気持ちにさせてくれる。

この手のジャンルが好きな方には激しくオススメ。ストーリー進行とは関係のない収集物もあり、やり込み要素もばっちり。でもプレイの際は休み休みやった方が健康的かもしれません。