『Darksiders Genesis』Co-opでクリア感想

ダークサイダーズ シリーズ最新作『ダークサイダーズ ジェネシス』を最初から最後までオンラインCo-opモードでクリアしたので感想をば。

どんなゲーム?

アメコミ作家ジョー・マデュレイラ氏手掛けるアクションゲーム、ダークサイダーズシリーズのスピンオフに当たり、ストーリーは1作目の前日譚となる。

開発はAirship Syndicate、パブリッシングはTHQ Nordic。

シリーズ初となるアイソメトリックビュー採用に加え、これまた初の2人協力プレイに対応。日本語字幕&吹き替え対応。

PC、PS4、Xbox One、ニンテンドースイッチにて配信中。

Co-opでクリア感想

せっかくCo-opできるんならとフレンドを誘って普通難易度でゲームスタート。ちなみに今回Xbox One版をプレイ。

今作は性能が全く異なる2タイプのキャラを使用できる。

  • 2丁拳銃による遠距離射撃メインのストライフ
  • 大剣使いの近接キャラであるウォー

アイソメトリックビューでガンプレイとくれば当然ストライフの操作はツインスティックシューターとなる。
私は右スティックの操作が苦手なため終始ウォーを担当した。

グッドな感想、バッドな感想をそれぞれ挙げてみる。

👍視点は違っても変わらずダークサイダーズ

アイソメトリックビューが採用されている本作だが、よくあるスキル回ししながらハック&スラッシュするスタイルではない。
視点は違えどシリーズの他作品同様、コンボや回避、ジャンプが主軸となるアクション性の高い戦闘が再現されており、プレイしている感覚は”1″同様のウォーだった。

操作も非常にスムーズで好印象。この視点でこのアクション性の高さを違和感なく体験できる作品はなかなか無いんじゃなかろうか。アイソメトリックビューで行う手に汗握る戦闘は、新鮮な感覚だった。

そしてなんと言っても2人で敵をどちゃくそに蹴散らしていくCo-opバトルはとても楽しいし、使いどころに悩むゲージ式の必殺技のおかげで緩急ある戦闘が味わえる点もグッド。

画像は公式サイトより

👎アイソメトリック視点による弊害も

だがアイソメトリックビューによるマイナス面も見受けられた。3つ挙げさせていただく。

ウォーのパリィ

敵の攻撃を見切る必要があるパリィだが、キャラサイズの小ささと派手なエフェクトが相まって、その見極めには困難を極めた。正直パリィは無くてもいい。

カメラ固定

カメラの回転の機能自体は作品との相性もあるので、個人的にその可不可に賛否の意見は持ってない。

だが本作では、カメラの回転ができないことにより明らかにプレイヤーに不自由を与えてしまっている。
戦闘、探索、パズル、あらゆるシーンで状況が把握しづらいことが多々あった。

ジャンプアクション

ジャンプアクションを駆使するシーンが多く用意されているが、アイソメトリックビューのおかげで足場の奥行きや高さの把握が難しい。それなのにめちゃくちゃシビアなジャンプを要求される。

慣れそうで慣れないこのジャンプアクションに終始悩まされた。そういったシーンではせめてカメラを見やすい位置に移動させるとかの配慮があってもよかったんじゃなかろうか。

👍連携が求められるパズル

パズルはCo-opプレイの醍醐味。

Co-op時のパズルはおそらくソロの時と仕様が変更されると思われ、2人での連携が必須のものとなる。あれやこれやと試行錯誤の末、突破できたときは喜びも2倍。
パズルのクオリティも高く、非常に悩みがいのあるものになっている。

だがプレイしてて思ったのは、ボイスチャットが無いとかなりきついということ。もしお互い初プレイであるのならボイスチャットでないとパズル突破は難しいだろう。

👍楽しい探索

お宝やコインを探すためマップを縦横無尽に探索していくのがアクションゲームの楽しいところ。その点に関してはこの作品はしっかり楽しませてもらえる。
これもまた2人で協力すれば楽しさ2倍だ。

👍クリーチャーコアでビルド

敵がドロップするクリーチャーコアというものを装備してキャラ性能を強化することができる。

実に様々な性能のものが用意されており、それらの組み合わせでキャラ性能の方向性をカスタムできる。研究しがいのあるユニークな育成システムとなっている。

👍調和兄弟の珍道中

正反対の性格であるストライフとウォーの会話が微笑ましい。日本語吹き替えに感謝。

シリーズの過去をしっかり掘り下げることができるストーリーも見どころ。

👎不具合に次ぐ不具合

地形にハマったり、床下に潜り込んで落下死してしまったりといった不具合に多く見舞われた。
さらにCo-opに起因する症状なのか、エラーやフリーズが何度も起きた。どうも処理落ちや回線の問題ではなさそうなんだよなぁ。

これらの症状はとくにアリーナをプレイ中に頻発。
プレイを中断させられるのでそれなりにストレスは溜まる。フレンドも私も大分泣かせられた。

また、Co-op中ステージ上で起きた変化が反映されない現象にもしょっちゅう遭遇。例えばホスト側だと松明に明かりが灯っているのに、ゲスト側では明かりが消えていたりとか。
これがゲーム進行に関係ないのであればとくに気に留めないが、思いっきり関わるので困ったもんだ。

他にも日本語の誤植のような箇所もいくつか見受けられたし、特定の効果音が音量設定を無視するバグもあった。

正直なところ、これら不具合によりこの作品への評価を下げざるを得ない。ゲームプレイ自体は楽しいだけに残念。

まとめ

というわけでざっとまとめてみると…

  • アイソメトリックビューで行うアクション性が高い戦闘は新鮮で楽しい。Co-opならなお楽しい。
  • パズルや探索も協力すればなお楽しい。
  • アイソメトリックビューによる弊害がある。
  • 不具合が頻発。とくにアリーナ。
  • シリーズの過去を掘り下げることができる。

ソロでも楽しめるだろうが、Co-opでプレイして本当によかったと思える作品だった。戦闘、探索、パズルは楽しいだけでなく配置のバランスも良かった。
クリアまでの時間はおよそ15時間程度。未回収要素はまだあったため、もっと時間をかけることもでき、ボリューム面は満足。

惜しむらくは不具合の頻発。リリースから1年近く経過してるはずだが解消されないのだろうか?

ダークサイダーズシリーズのれっきとした一作品として取り組む価値はあるものの、残念な点が散見でき、改良の余地がまだまだあるなーというのが正直なところ。

今後シリーズの続編が出るかは不明だが、従来の3人称3Dアクションでもストライフを操作できるといいな。