『Against the Storm』プレイ感想

最近「Against the Storm」という早期アクセス中のタイトルをプレイしてる。ファンタジーな街づくりにローグライト要素をブレンドした世にも珍しいゲームだ。

プレイヤーは「女王様」から入植地づくりを命じられた「総督」として、好みも得意分野も異なる様々な種族を率いて入植地の開拓に励むことになる。

街づくり自体は伝統の流れを汲んでる。周囲の資源を採取し、食料や建材へと加工して街を発展させていく。

総督の目的はもちろん入植地を完成させること。様々なお題をクリアすることで得られる名声ポイントを一定数取得することで完成と判断される。

厄介なのがあろうことか女王様の存在。女王様の不満度が名声ポイントよりも先に最大値まで溜まってしまうと入植失敗となりゲームオーバー。つまり女王様の機嫌を損ねる前に入植地を完成させなければいけないのだ。当の本人は首都で何してるか知んねえけどよぉ!だったら自分でやってみろって話だよねぇ!?ここがどんだけ過酷かわかってんのかなマジでええええ!!(壁に向かって)

そう、本作の自然環境は超過酷。まず森が入植者に対し敵意を向けてくる。入植者数の増加や伐採量の増加によって森は敵意を増幅させ様々なデバフをかけてくるのだ。すんません森の神様、犯人は私じゃありません。女王様です。

天候も雨季か嵐のどっちかしかないというスーパーハードモード。お日様がこんなに恋しいなんて。嵐が来ると入植者の士気がダダ下がりになり、状況によっては逃亡や死亡に繋がる大惨事を引き起こす。もうどうにでもな~れ☆

本作の面白い(恐ろしい)ところはそのブラックすぎる環境に加え、何が起きるか分からない様々なランダム要素が待ち構えてるところにある。

女王様から届く指令、アンロックされる建物、毎年送られてくる新たな入植者の一団、謎の空き地…実際に目の当たりにするまでその内容は不明。総督はそれらを手札として活用し困難を乗り切る必要がある。救いとなるか、はたまた破滅へと誘われるか…。

さて、困難を乗り越え入植地を無事完成させるとどうなるのか。再びワールドマップで次の入植先となるバイオームを選択し、新たな入植地づくりを始めるのだ。そうやってワールドにどんどん入植地を増やしていくことになる。

このような”街づくりを回す”というユニークなスタイルにおいて、先行き不透明なランダム要素は大いに盛り上げ役となってくれる。前回とは異なる条件となるため何度プレイしてもスリリングに楽しめちゃうのよね。しかも建設スタートから完成までの所要時間が短時間で済むことで、入植の回転率が高めなのがまた良い。発展の過渡期に味わえる街づくりゲームの旨味のようなものを摂取しまくれるのが本作の魅力だ。

そして入植地をどんどん完成させていくと、ローグライトの真骨頂のお目見え。全てを無に帰す究極の嵐、ブライトストームが訪れる。ブライトストームは周期ごとに必ず発生する大天災で、それまで築き上げてきた数々の入植地とワールドの全てを消し去る。ただし今まで積み上げてきたレベルやアップグレードは引き続き保持されるので一安心。その後、新たなワールドが生成され、バイオームの配置が一新される。新世界で再び女王様のご機嫌取りが始まるのだ。生き地獄ってレベルじゃねえぞ。

今回紹介したこの一連のプレイスルーが新鮮で、中毒性も有しておりかなり楽しめてる。序盤以降もスキルツリーを進めることで新たな要素が解放されたりと、長く楽しめ、飽きさせないよう工夫されてる様子。今はまだ早期アクセス中のため、がっつり進めるのは何だかもったいないような気がしてそこまでやり込んでないが、フルリリースが待ち遠しい一本となってる。