ゲーミングプレッパー Part3 電力確保編
Part1ではライブラリの物理バックアップ、Part2では機器を守るファラデーバッグの話をしました。でも何よりも重要なのは、電気がなければ何もできないじゃん、ということ。てなわけで今回は電力の話。
そもそもの話として、ゲームによって消費電力はかなり変わります。ハイエンドGPUは高負荷時に単体で300Wを超えることもあり、CPU込みのシステム全体では500〜700Wに達することも珍しくありません。一方で2Dゲームやインディータイトル、あるいは少し前の世代のゲームなら、同じPCでもGPUへの負荷が低く抑えられ、消費電力は大幅に下がります。つまりSHTFゲーミングにおいては、「何をプレイするか」が電力戦略に直結します。AAAタイトルを遊ぼうとするのは贅沢な話かもしれませんね。前提として、まずは押さえておきたいポイントです。
で、電源の確保という点では思い浮かぶのがポタ電。EcoflowやJackery、BLUETTIあたりが有名どころで、一般的な製品の容量は1000Wh前後、価格は10〜20万円台が多いです。デスクトップゲーミングPC(500W前後)をこれで動かそうとすると、せいぜい1〜2時間が限界でしょうか。ただしノートPCや省電力なミニPCであれば消費電力が30〜60W程度に収まるものも多く、同じポタ電でも10時間以上動かせます。ポタ電で現実的にゲームをするためには、省電力なゲーム機器を選ぶことがほぼ必須になってくるわけです。
ここでその具体的なゲーム機器の話をすると、省電力という点で優秀なのがNintendo Switch2です。消費電力は10〜25W程度と非常に低く、ポタ電との相性は抜群。ゲームタイトルのラインナップはPCに劣りますが、携帯モードで動くという点もSHTF時には強みになります。一方でPCを選ぶなら軽量ディストリビューションを入れたLinuxノートPCという選択肢もあります。Windowsに比べて負荷が低く、同じハードウェアでも消費電力を抑えつつ動作が軽快になる場合があります。Linux対応タイトルも結構あるので、DRMフリーと合わせて選択肢に入れる価値は大いにあると思います。私個人としてもこの2つをプランに組み込んでいます。
次に肝心の発電問題。突き詰めると最強はオフグリッド環境の構築です。太陽光発電・蓄電池・独立した電力回路を組み合わせ、電力会社の系統に依存しない自立したエネルギー環境を作ることができれば、インフラ断絶のダメージをほぼ無効化できます。ただしすでに用意してる方以外にとっては、現実的なハードルは高め。満足いく生活を支える性能となると費用は数百万円規模に及ぶことが多く、設置には屋根や敷地の条件が必要で、賃貸はそもそも論外です。
というわけでそれを除外した上で検討するとなると、やはりコンパクトな折り畳み式ソーラーパネルとポタ電の組み合わせが現実的でしょう。200Wクラスのソーラーパネルであれば、晴天時に1日あたり1000Wh前後の発電が期待できます(あくまで理想値ですが)。200Wクラスの価格帯はピンキリですが5~8万程度ってところでしょうか。ただし日本の天候は気まぐれだし、集合住宅ではパネルの設置場所が確保しにくいこともあります。パネルに影ができてしまうと、ほんの一部であったとしても結構発電効率が落ちてしまうので住環境に左右されてしまうのは念頭に置いておく必要があります。複数枚配置するのが理想ですね。
ここで少しマイナーな選択肢としてプラグインソーラーも紹介しておきます。バルコニーなどにソーラーパネルを置き、マイクロインバーターを介して家庭のコンセントに直接差し込むだけで発電できるシステムで、大規模な工事が不要なのが最大の特徴です。欧州では露と宇の戦争によるエネルギー危機への警戒から普及が進んでおり、蓄電池と組み合わせることで平時から少しずつ蓄電しておくという使い方ができます。ただし日本では系統への接続が法的にグレーな部分もあるため、導入する場合は諸々きちんと確認することをおすすめします。
今回紹介したのは一般人が用意できるあくまでも代表的な一例です。電気や設備の知識があればもっといろいろあるかもしれませんね。