チェスを使ったミニマルなパズル『Gambit Shifter』をプレイしてみた
Steamで配信されている『Gambit Shifter』というチェスを使ったパズルゲームをプレイ。コンプリートではないものの一通りクリアしました。
発売年は2024年、開発はイタリアを拠点に活動するインディースタジオのVolcanite Games。日本語対応。
【Gambit Shifterのストアページ】
https://store.steampowered.com/app/2331060/Gambit_Shifter/
チェスと言っても盤上で相手と対戦する形ではなく、チェスの駒を操作してステージに仕掛けられたパズルを解き、最終的にチェック=ゴールを目指すというもの。
ステージはチェス盤のようにマスが並べられて構成されています。そのステージ上で実際のチェスの動かし方の通りに駒を動かせるのが本作の面白いところ。ステージ開始時はポーンでスタートし、各所に配置されたギミックを踏むことでナイトやビショップといった別の駒に昇格できるわけですが、それぞれの特性を生かした攻略が求められると同時に、その特性がまた制限にもなります。
ステージに配されたギミックは動く床や交互接続のポータルなど一見で仕組みが分かる、シンプルでオーソドックスなものがほとんど。それらを利用しつつ、キング(ゴール)を守る敵の駒を突破しなければなりません。敵駒はギミックの一種として基本的に不動ですが、自身の移動可能な範囲にプレイヤーが踏み入れた途端に刺しに来るという、いわばトラップのような存在。敵に刺された場合はゲームオーバーとなり振出しです。
自分の駒の進め方を考えると同時に、敵の駒のことも考える必要があって、そんなチェスの魅力をちゃんと残しつつ、パズルに昇華させてる点が素晴らしいと思います。しかも敵をあえて移動させるといった上級技もパズルの一部に組み込まれており、パズルゲームとしてのクオリティも高いです。

書いてたらなんだか難しそうなゲームだなって自分で思っちゃいましたが、難易度はそんなことはなく、以下の要素によりかなり緩和されています。
- ステージの大きさは小さく、数手~十数手ほどでゴールできる規模
- プレイヤーと敵の駒の移動範囲はハイライトで確認できる
- 右クリックで一手前にUndoできる
- ステージの名前が攻略のヒントになっている
これらの要素によりリトライが苦でなく、チェスを知らなくてもやってるうちに把握できるようになると思います。また移動可能な地点がハイライトされるので、Undoを繰り返して消去法でルートを絞っていけばすんなりゴールできる場合も。全体的に難易度はゆるめという印象です。
ただし目指すべきはただゴールするだけではなく、各ステージに設けられた最短手数でのゴールと言えます。そこを意識することでステージの意図が見えてくるので、ぜひとも挑戦することをオススメします。
『Gambit Shifter』はパズルでありながらチェスのタクティクスをちゃんと感じられるのが魅力だと思います。1ステージにそんな時間かからないので息抜きにも持ってこいの一本です。ミニマルなパズルを探してる方はプレイしてみてはいかがでしょうか。デモ版も公開されてますよ。