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『Wreckreation』プレイしてみた

  
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『Wreckreation』プレイしてみた

自分でコースの作成もできちゃう破壊系レーシングゲーム『Wreckreation』をプレイしてみたので感想をば!

本作をプレイするにあたりTHQ Nordic Japan株式会社様よりSteamキーを御提供いただいております。

概要

日本語公式サイト

リリーストレーラー

破壊と創造が詰まった島で一通り爆走してみた感想

プレイ時間13時間

破壊系レーシングゲーム『Burnout』シリーズに携わった開発者たちが設立したThree Fields Entertainmentの新作『Wreckreation』は、その危険極まりないドライビングの系譜を受け継ぎながら、ゲーム性を大幅に拡張した意欲作と言えます。舞台となる400km²の広大な島は単なるレース会場ではなく、プレイヤーの想像力を試す”遊び場”として機能しています。

スクラップ上等!危険を冒すことこそ勝利への近道

Wreckreationの基本構造はオープンワールド型のレーシングゲーム。チュートリアルを終えると、起伏に富む島を自由に走り回り、各地のレースイベントに参加してライセンスポイントを稼ぐ流れになります。ライセンスが上がることで新たな車、新機能がアンロック。レースイベントは定番の順位争いはもちろん、ターゲット車両のテイクダウン数を競う致死性高めのロードレイジなどが用意されています。

猛吹雪のレースは大惨事必至

いずれのシーンにおいても好成績を出すために重要となるのは「どれだけ危険運転を維持できるか」ということ。接触、対向走行、ドリフト、ジャンプなど、クレイジーな運転を重ねるほど、ブーストゲージがぐんぐん溜まっていくからです。行儀の良い運転では、あっという間に最下位に転落してしまいます。逆に言えば、華麗なドライビングテクニックを持たない私のようなプレイヤーでも、リスクを恐れず攻め続ける勇気さえあれば1位獲得もそう難しくありません。これはレーシングゲーム初心者にとって大きな救いです。スリルを求める心さえあれば、誰でも楽しめる間口の広さがあると感じました。

クラッシュしても復帰は容易だがタイムロスが激しい

島全体が挑戦の場

レースイベント以外にも、島の至るところで様々なチャレンジ要素が待ち構えています。道路脇に立つ看板を破壊して回ったり、通りごとに成績が記録される「Wreckord(レコード)」を更新していくチャレンジは、フリーロームを刺激的なものに変えてくれます。ふと見かけた看板やゲートが壊せると気づいた瞬間、ハンドルを切ってアクセルべた踏みで突っ込んでいく。そんな衝動的なプレイは実に健康的です。

看板を突き破れ

フリーローム中、私がとくに熱中したのが「シャットダウン」と呼ばれる突発的なチャレンジ。これは島を走行中に稀に出現する特殊車両をテイクダウンすることで、その車両を自分のコレクションに加えられるというもの。出会い頭で始まる危険な追跡劇を制し、苦労して標的を仕留めた瞬間にゃドーパミンがえらいことになります。熱い狩りは私にとって本作のハイライトと言えます。

点在する駐車場が自分のガレージとなり、そこから操作車両を変更できる。駐車場はファストトラベル地点としても機能

また、マルチプレイ時には、協力・対戦向けの専用チャレンジが登場します。野良とホスト、両方のマッチングでプレイしてみましたが、他のプレイヤーと協力してAIをテイクダウンさせたり、様々なお題を競うなどソロとは異なる遊びが可能で、その内容も充実しています。本作をプレイするならぜひマルチプレイも体験しておくべきです。

プレイ環境のカスタマイズ

管理メニューの「ゲームDJ」からは、ラジオ、交通量、天候、時間帯などゲーム内の設定をシームレスに変更でき、自分好みの環境を作ることができます。ユニークなのが「片側バリア」という機能で、ガードレールの衝突判定を消すことで、コースアウトしても素早く道路に復帰できるようになります。そのようなプレイヤーの遊びやすさを優先した調整ができる柔軟さに好感が持てました。

ガソリンスタンドでの車体リペアや駐車場での車両チェンジもシームレスに行えます。何をするにせよローディング画面をあまり見ないで済むのは本作の良いところの一つです。車両のカスタマイズもゲームDJから即時可能ですが、ほぼ外観のカラーリングのみに留まり、手を加えられる箇所が少ないのが残念。ここはもう少し深掘りできる余地があったのではないかと、やや物足りなさを感じる部分です。ですがエンジン音の変更ができるのには驚きました。グッジョブ👍

LiveMixでコースをビルド

本作最大の目玉が「LiveMix」。これは大地をキャンバスに、プレイヤーが自由にコースを作成できる機能です。ジャンプ台、ループ、カーブといったパーツを組み合わせて地上に延長コースを作ってもいいし、空中に巨大なスカイトラックを組み上げるのも可能。「サーキット要塞」や「空中遊園地」のような、現実では実現不可能なコースを思いつくまま作れるのは実に愉快です。自作コースはマップに自動保存され、マルチプレイ時はホストのマップがそのまま反映される形で自作コースも共有されます。

フォトモードを使えば好きな距離、角度で写真を撮れる
ハロウィンにしてみた!

コース作成に使用するパーツは各地に隠されており、プレイヤーが探索を通じてゲットする必要があります。探索する楽しみを提供する一方で、パーツが揃わないと満足に作成に取り掛かれないというジレンマもあります。このアンロック方式は、すぐにコースづくりを始めたい人にはネックとなるでしょう。

ありえないところに隠されてるパーツ。工夫が試される

また、既存道路や自作コース上にチェックポイントやゴールを設置して、オリジナルのレースイベントを作ることも可能です。LiveMixはゲームDJから、イベント編集モードへはマップ画面から素早く移行できるため、こんなコース作りたい!と思いついたらすぐに形にできます。創作意欲が冷めないうちに作業に取り掛かれるスムーズな設計は、クリエイティブな遊びを重視する本作ならではの配慮だと感じました。

総じて幅広い遊び方ができるのが魅力

マップ全域を回ってみましたが、オブジェクトの密度は低く、地域ごとの個性も薄めで、オープンワールドとして見ると淡白なつくりです。そこはプレイしていて味気なく感じた部分でした。とはいえ、それは「LiveMixで埋めてほしい」という意図的な空白にも見えます。そう解釈するならば、この島の真の姿は自分の思い描いた遊び場に改造した先にこそあるのかもしれません。スカイトラックを作ってて実際そう感じました。

クラッシュの興奮と創造性が同居しているのが本作のユニークなところです。一人で黙々と記録を更新するのも良し、フレンドと協力して狂気のコースを作るのも良し。クレイジーでデンジャラスなレーシングが軸にありつつも、楽しみ方の幅広さこそが本作最大の魅力だと思いました。

Wreckreationは更なるアップデートも予定されているとの事。今後の展開にも期待したいところです。

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