『スナフキン:ムーミン谷のメロディ』クリア感想
「ムーミン」を題材とするアドベンチャーゲーム『スナフキン:ムーミン谷のメロディ』をプレイ、クリアしました。
開発 | Hyper Games |
パブリッシャー | Raw Fury |
クリア時間はおよそ5時間と小粒な作品ながら非常に満足。探索、パズル、ステルス等々、いくつもの要素が「ムーミン」にマッチする程よい難易度とボリュームで散りばめられています。でもそれは決して簡素なものではなく、ゲームとして一定の遊び応えを感じられるものになっています。

それらの体験を包み込むアートスタイルと音楽がとにかく良いなと。絵本の世界がそのまま表現されたムーミン谷と、そこから聞こえてくる動植物たちの声。何よりここぞというタイミングで流れるシガー・ロスの楽曲に私の心は鷲掴みにされました。
全体を支える柱として機能するストーリーは分かりやすく、ちょっと笑えて、そして心温められます。スナフキンの言動に隠されたメッセージは大人に向けられたものでもあり、価値観、ひいては文明の衝突とも言える大きなテーマが根底にあります。最初は過激派の環境保護活動家ばりに攻めるスナフキンに「大丈夫かこれ」と少し心配になりましたが(笑)。欲を言うと、敵側の動機の掘り下げがあればより美しい物語になっていたと思います。

この作品は昨年リリースされましたが、もっと早くプレイしておけばよかったと思いました。2026年、ムーミントロールが主役となる続編『Moomintroll: Winter’s Warmth(英題)』のリリース予定がアナウンスされています。期待が一気に高まりました。