【宇宙やべえ】4次元デジタル宇宙ビューワー「Mitaka」で宇宙を旅してみた
「Mitaka」とは?
国立天文台の4次元デジタル宇宙(4D2U)プロジェクトが開発した「Mitaka」は、最新の観測データや理論モデルを活用し、太陽系から天の川銀河、さらには宇宙の大規模構造までをリアルタイムで可視化できる無料のソフトウェアです。利用することで地球から宇宙の果てまで自由に移動し、天体の運動や構造を観察できます。
Mitakaは、もともと国立天文台の立体視シアターでの上映用ソフトウェアとして開発されましたが、現在では個人のPCでも利用可能。ちなみにオープンソースです。
最新バージョンのMitaka v1.7.4aは2023年3月24日に公開されており、公式サイトから無料でダウンロードできます。
公式ホームページ→https://4d2u.nao.ac.jp/mitaka/
【Mitakaの推奨動作環境】※詳細は公式サイトでご確認ください
OS | Windows 11/10/8.1/8/7/Vista/XP |
CPU | Pentium4 1.8GHz(相当)以上 |
メモリ | 512MB以上 |
グラフィックカード | GeForce 3(相当)以上 |
ディスプレイ解像度 | 1024×768ピクセル以上 |
必要な空き容量 | 500MB 以上 |
2025年宇宙の旅
起動するとプラネタリウム・モードが開始。その名の通り地上視点からドーム状の空を観察できるモードです。日時を調節すればちゃんと空の明るさが変わるし、星空が日周運動してることも確認できます。時間の刻みは1秒から100年単位で変更できます。


次は地球から宇宙に飛び立ちます。宇宙空間モードでは視点やスケールをぐりぐり動かして自由に観察したり気になる天体をチェックしたりもできます。


どんどんズームアウトしていきます。月の周回軌道が見えてきました。

月も太陽もどアップで確認可能。太陽を見ると黒点が確認できます。てか眩しすぎる!


引き続きズームアウト。下の画像の赤いラインは1天文単位の位置です。1天文単位=地球と太陽の間の平均距離、約1億5千万km。

10天文単位まで来ました。ドーナツ状に群がる白い粒々が見えます。太陽系外縁を成すこの大量の小惑星1個ずつの名前も全て確認できます。しゅごい…

100天文単位まで来るとセドナの軌道が視界に入ってきました。太陽系の様子がよく見えます。

1,000天文単位です。太陽系が米粒になっちゃた…

1万天文単位まで来ると理論上の天体群、オールトの雲を捉えました。太陽系を球殻状に包み込む兆単位の小天体があるとされており彗星の故郷とも言われてます🌠

1光年の大台に乗りました。それは光が1年で進むことができる距離、約9兆5千億km。

そこから一気に300光年までジャンプ。冬の星すばる(プレアデス星団)や北極星が見えてきました。地球からこんなに離れてても見えるもんなのかと改めて驚き。

さらに飛んで3,000光年。天体の輝きの密度が高まってきました。わくわくするのと同時に感覚がバグってきてわけわからん。

1万光年。もやのようなものが見えます。ガス?

もやの中を探索してると一際輝く天体に興味を惹かれました。近づいて確認してみるとそれはNGC6366という球状星団でした。気ままに旅して思わぬ発見をするのも本ソフトの楽しみ方の一つですね。


来ました10万光年。ここまで来ると天の川銀河の全体像が見えます。うお~綺麗だねぇ✨太陽系はこの銀河の一員なんだなと思うとなんだか感慨深い。

銀河系を中心に据えたまま1億光年へ。もはや銀河は点でしかありませんが密集してるところとそうでないところがはっきりしてきました。

10億光年に到達。なんだこれ! 2方向に向けて光が扇状に噴射してるみたい。

終着駅138億光年に到着。「宇宙の大規模構造」がよく確認できます。その形は完全に扇状です。観測できてる領域を可視化したものなのでこういう形状になってるとのこと。暗い部分は未観測領域ですね。にしてもここまで来ると距離の定義とは?って感じです。

ちなみに宇宙関連の代表的なイベントのタイミングに時間を飛ばし、その様子を観察する機能も備わってます。例えば2016年に木星に到達した探査機ジュノーを見ることができます。

最後におまけ、ブラックホール。

チュートリアルと操作方法は公式サイトから確認できます。私は今回マウス&キーボードで操作しましたが一部ゲームパッドにも対応してるようです。本ソフトが気になった方は無料ですのでぜひ触ってみて下さい♪